発達障がいやグレーゾーンの特性を持つ子どもの中に集団が苦手なことがあります。発達障がいやグレーゾーンの特性の様々な要因が集団行動の苦手さに結びついているのです。

HSCは不安を強く感じやすく、周りの子と同じことができなかったり勉強についていけないことなどが罪悪感となり集団を苦手になることがあります。

また感覚過敏の特性もあり、においや音、光などの五感が敏感です。
人数が多い集団の中では刺激が多いため、しんどさに繋がることがあります。

また人の気持ちにも敏感なため、場の空気を読みすぎてしまし集団の中に居ることがつらいことがあります。

集団行動は２～３歳までは難しく、６歳くらいからできるようになります。

０～３歳までは、身体も言葉も発達段階でやっと走ったり踊ったりできるようになったばかりです。またコミュニケーションもまだ言葉足らずであり集団行動は難しいです。

４～５歳から徐々に友達とコミュニケーションをとりながら遊べるようになります。それでも集団の中で意思疎通とりながらうまく行動するのは難しい場面のあります。

しっかり集団行動ができるのは７～８歳くらいからになります。

不安が強かったり、周りの目が気になりすぎて、自分の行動に自信がなくなってしまうことがあります。

指示を聞いていても、「どのように動いたら良いかわからない」ことがあります。（行為機能の問題）。指示を聞いたらまず〝何をしようか、どんなことをしようか〟と考え、現在の状況と過去の経験を照らし合わせて必要な動作を計画し実行に移すという一連の行動をとるのですが、この行為機能に問題があると、言葉の指示に従ってうまくその場に合った動きをすることが難しくなります。

このように上手く行動ができない場合、自分の動きが合っているのか心配になり、緊張感が高まり、余計に動けなくなってしまいます、

集団はこのようなことの連続なので、困り感が続き、集団が苦手に感じることがあります。

集団はその場にいるだけで、たくさんの感覚を同時に刺激されます。大きな声が聞えてきたり、時には苦手なにおいがあったりと感覚過敏のある子どもにとってはとても過ごしにくい場所になります。

ＨＳＣは、園や学校生活の中で友達のトラブルの声や先生の大きな声も不安や緊張感に繋がることがあります。
集団の中では神経を使い続けるのでとても疲れてしまうことがあります。

刺激が多くて疲れてしまう場合には、休憩できるスペースを作り、集団行動の合間に休める時間を作ってあげましょう。これにより、気持ちを切り替えたり心を休めたりすることができます。

最初から大人数の集団に入るのではなく、まずは少人数の集団から入れるように環境を整えてあげるのも良いでしょう。

少人数の方が大人が介入しやすく、サポートしやすいメリットがあります。大人数より刺激も少ないので子どもの不安やストレスも軽減できます。

不安が強い子どもの場合、その子の安心できる物を持つことで、不安が軽減し集団に入れることがあります。これは普段から気に入ってるぬいぐるみや好きな物がおすすめで、心のお守りになります。

言葉だけでは伝わりにくい子どもには、絵カードなどでの視覚情報を使って伝えるのもひとつです。

集団が苦手な子どもは、不安が強かったり周りと同じことができない困り感を感じていることがあります。声かけは否定的な言葉よりも肯定的な声かけをするようにしましょう。

そして小さなこともできたことはしっかりと認めて褒めながら、子どもが達成感や自信を持てるようにしましょう。その自信が次の行動に繋がります。

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